• 自分のため、 家族のために残したい

    遺影写真

    超高齢化社会の現代、「終活」「エンディングノート」が話題だ。特に自分が亡くなった後も飾られ続ける「遺影写真」は生前に撮っておくと、自分のためだけでなく、家族のためにもなるのだ。

    遺影写真を撮ると聞いた時、多くの人が「縁起でもない」と思うかもしれない。しかし、遺影写真とは残された家族への最大のプレゼントになる、と考えたことはあるだろうか。亡くなった後もずっとそばにいてほしい。いつもの笑顔がそばにあってほしい。心の中で生き続けてほしいから「いつもの元気な笑顔」を残してほしい。遺影写真とは、先逝く者と残された者をつなぐ大切な一枚でもあるのだ。
    これまでに2,800名以上の遺影写真を撮り続けてきた能津氏は、遺影写真を“とっておき写真”と表現する。「元気な今の姿を“特別にとっておく”。遺影写真になるかもしれないけれど長寿のお祝いだと思って撮るのもいいと思う」。
    能津氏が遺影写真について考えていたのはずいぶん昔からだと言う。「お葬式に行くたびに遺影写真が寂しそうで、もっといい写真はなかったのかなって思っていた」。ところが義父が急逝し、遺影に使ったのは昔のスナップ写真。義父の写真を撮っていなかったことを深く後悔したという。

     

    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    死は突然訪れるため、昔の写真を引っ張り出して使われることはよくあることだ。しかし、それが若かりし頃の小さな写真を無理やり引き伸ばした写真ともなれば、見慣れない故人の顔が遺影写真となる。「遺影写真は飾るものではなく、家族が見続けるもの。亡くなった後、写真に向かって話しかけることもあるから、その時に声が聞こえてきそうな写真がいいと思うんだ」。そのため遺影写真は普段着がいいとも話す。見慣れないスーツや着物よりも元気だった頃の姿が思い浮かぶような写真の方が家族も話しかけやすいからだ。「ピンクの洋服を着たおばあちゃんがいたけれど、その写真を見るたびに『お母さん、ピンクが好きだったよね』と故人の人柄を思い出せる。見ただけで元気だった頃が浮かんでくる写真が良い遺影写真なんだと思う」。
    『素顔館』には、誕生日や長寿のお祝い記念に撮影に訪れる方たちが多い。「人の命は平等だから誰もに最期は訪れるし、病気になることもある。顔色が悪くて元気がない写真よりも、元気な今を記録しておく。5年、10年元気だったら、お祝いにまた撮ればいい」。能津氏が撮影する生前遺影写真は、故人の人柄が温かく写し出され、今にも声が聞こえてきそうだ。それがいつか家族の宝物になる。

     

     遺影写真・撮影の流れ >>> 

    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❶加藤弘志(77歳)・波子さん(79歳) 福島県在住。ご主人の喜寿の祝いを記念して、ご夫婦で遺影写真の撮影に訪れた。

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    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❷サンプルを見ながら打ち合わせ。リラックスして撮影に臨めるよう世間話を交え、時には笑いも。能津さんの軽快なトークで和やかな雰囲気に。

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    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❸メイクはナチュラルにしながらもちょっぴり若々しい印象に。髪の色やボリュームも自然な雰囲気で整えてくれる。

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    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❹ご主人を撮影。目は心の窓。写真にも写るからと弘志さんの趣味や得意なことを話す一瞬、一瞬を撮影。緊張した面持ちも次第に自然な表情に。

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    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❺奥様を撮影。普段から写真を撮るのも撮られるのも好きだと話す波子さんは、自然な笑顔の写真にしたいとリクエスト。

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    自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    ❻撮影後はどの写真が良いか一枚一枚チェック。迷った時は「どっちが普段の顔に近い?」「こっちは目に力があるね」と能津さんのアドバイスも。

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    素顔館〜自分のため、家族のために残したい 遺影写真

    「インターネットでいろいろ検索していたら『素顔館』さんのHPにたどりついて。載っていた写真を見ていいなって思いました。やっぱり70歳過ぎるといつ逝くかわからない。あらためて考えてみると一人で撮った写真ってないな、それならプロに撮ってもらうのも面白そうだなと思い、喜寿の記念に撮りに来ました」(弘志さん)。「主人が撮りに行こうよと誘ってくれて、私もいいじゃない? なんて返事をして今回撮りに行くことを決めました。つくり笑顔の写真とかではなく、自然な笑顔を撮ってもらいたいと思っていたので出来栄えは満足です」(波子さん)

     

     

    自分のため、家族のために残したい 遺影写真Photographer
    Kiyofusa Nozu
    能津 喜代房
    資生堂制作写真部入社。その後、フリーのカメラマンとして広告写真の分野で活躍。義父の急逝を機に長年撮り続けたいテーマであった「遺影写真」を撮影し始める。60歳となる2008年2月8日、長女の誕生日を第二の人生のスタートとし、遺影写真専門写真館として『素顔館』を開館。現在までに2800名以上の生前遺影写真の撮影を手掛ける。

     


    素顔館〜自分のため、家族のために残したい 遺影写真素顔館

    Add 東京都中野区本町4-4-15 1F
    Tel 03-6659-5111
    Url http://sugaokan.com
    Open 10:00~19:00 ※完全予約制
    Close 12月30日~1月3日
    Access 東京メトロ丸ノ内線 中野新橋駅下車、徒歩5分

     

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